旧県社、十勝国一宮
神紋:左三つ巴
祭神:大綿津見神(おおわたつみのかみ)、保食神(うけもちのかみ)、塩土老翁神(しおつちのおぢのかみ)
例祭日:9月21日
最寄の交通手段:
十勝神社は北海道の十勝支庁南部の広尾町に鎮座する神社。明治初期の北海道に一時期存在した十勝国(とかちのくに)の一宮でもある。
十勝神社は寛文6年(1666)6月に、蠣崎広林(かきざきひろしげ・1634~1672)の十勝国警衛の祈願社として蠣崎蔵人が創祀。
かつては刀勝(トカチ)大明神、トカチ明神社と呼称されていた。()
その後、シマウス海岸に漂着した流木が龍神の形のようだったところから神体として祀るようになった。
漁業が豊かになり地方の崇敬は益々厚くなり、この流木に彫刻を加えて木像とした。その年月日は不詳であるが丈4寸余りの小像で聖徳太子に似ていたと伝えられる。
寛政10年(1799)11月には近藤重蔵がエトロフよりの帰路、広尾・様似間の新道開発の記を献額している。
明治7年、開拓使社寺係取調の際、広尾出張所派出14等出仕・酒井忠郎が調査上申の末、同8年12月に社寺係の通達により仏像及び仏具は悉く退け、同時に祭神を大海津見神と称号することとし、明治9年3月郷社に列せられる。
同16年社殿の損壊に伴い改築及び鹽竈神社・稲荷神社の合祀を出願し許可される。同22年6月30日社殿が落成し、大正4年9月神饌幣帛料供進神社に指定される。
大正5年5月移転改築が許可され同7年12月現在地に改築竣工し奉遷した。昭和20年県社に列せられ、昭和21年宗教法人となる。
合併により合祀された歴史をもつ御祭神
稲荷神社 保食神 天保6年3月16日創祀 明治21年5月合祀
鹽竈神社 塩土老翁神 安政7年2月創祀 明治21年5月合祀
鹽竈神社 塩土老翁神 安政7年2月創祀 明治21年5月合祀
・手水鉢 (広尾町指定文化財)
天保7年(1836)3月、トカチ会所の福島屋支配人喜右衛門がトカチ場所で働く者一同の(広尾会所、庶野、音調津、当縁、大津番屋あり)平安無事を願って、トカチ明神社に奉納したものである。
・石灯籠 (広尾町指定文化財)
慶応2年(1866)十勝場所請負人・福島屋の雇船であった越後、糸魚川の大野屋源右衛門所有の北前船「嘉宝丸」の船頭喜次郎が航海の安全を祈って、トカチ明神社に奉納したものである。
灯籠は台上1.55m、材質が花崗岩で左右一対である。
灯籠は台上1.55m、材質が花崗岩で左右一対である。
社務所は境内横にある住宅。
北海道内も細かく分けると支庁の前は国だったわけで、この十勝神社は十勝国では最も古い歴史を持つ神社。
十勝国一宮と認定していいのではと思って参拝。
授与所は無いのだけど、社務所だと思ったので御朱印を頂きに伺った。
御朱印は「十勝国一ノ宮十勝神社」となっています。
一の宮巡拝をしている方はコチラも是非ご参拝くださいね。