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市の渡稲荷神社 (北海道北斗市)

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市の渡稲荷神社 (いちのわたりいなりじんじゃ)




矢不来天満宮 末社

祭神:倉稲魂命

例祭日:9月12日(上磯町歴史散歩)、10月11日(神社本庁『平成祭データCD』)

最寄の交通機関:JR江差線「茂辺地駅」下車、徒歩25分






市の渡稲荷神社は北海道南部、北斗市の茂辺地地区から厚沢部町館へ抜ける道道29号線を2.6kmほど山側に向かった場所にある。

途中、茂辺地川を渡る橋があり、そこから市ノ渡になる。恐らく茂辺地川を遡って最初に川を渡る場所だったことから一ノ渡と名前がついてそれが市ノ渡になったのだろうと思う。

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実は北斗市の合併前には「いちのわたり」という地名がそれぞれ違う場所に2ヶ所あり、亀田郡大野町市渡と上磯郡上磯町市ノ渡という地名があった。字も同じということで旧大野町側は変更せず「市渡」、上磯町側は「茂辺地市ノ渡」として区別しています。


周囲は田園地帯が広がっていて、更に遡ると北海道新幹線が横切り、更に進むと湯の沢冷泉の入口や盤の沢、そして北斗市と厚沢部町の境界になっている梅漬峠、そして松前藩の最後の城となった館城跡がある厚沢部町館に抜ける。(現在土砂崩れの恐れのため通行止め)

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上磯地方史研究会が刊行した『上磯町歴史散歩(改訂版)』の「市の渡稲荷神社」の項目によれば

 市の渡は茂辺地地区で農業関係者が多く、一つの集落をなし、神社尊崇の念も厚く、六人の役員が中心になり維持管理に当たっている。祭典日は九月十二日に指定し、例祭と大祭に分けている。大祭といってもその年の収穫によってはいわば盛大になるお祭りである。
 昔といっても明治の末期頃、茂辺地川口付近(二二八号線隧道、現トンネルのあるところ)の山添えには大きな杉が立ちならび、その一部に平坦な地があり、そこに祠があった。そして、お稲荷さんのご神体が祀られていた。そのほかにもエビス様といわれたお堂があったと聞く。永年の風雨に晒されていたんだので、矢不来の天満宮にお移しお祀りしていたものであったが、戦後になってから矢不来住民と市の渡住民の中から御神体の移設の問題が出て、お稲荷さんは農業の神ということで話し合いがつき、市の渡に神社を建て移設され、市の渡神社の御神体となった。そのため、天満宮の末社として登録されている。
(矢不来天満宮宮司三影慶三氏の談による)

上に書かれている文は昭和61年当時のものなので補足すると、茂辺地川河口にあったトンネルはもう撤去されています。

茂辺地川河口の右側には山の先が今よりもっと海側に突き出ていて、ここには長さ95mの茂辺地トンネルがありました。しかし幅が6mと狭く漏水など老朽化も進んでいたことから、平成12年に撤去されています。



神社の創建は昭和25年(1950年)6月吉日と『上磯町歴史散歩(改訂版)』には書かれています。

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「正一位稲荷大明神」

社殿左側の正一位稲荷大明神の碑に刻まれている日付は昭和5年(1930年)9月10日とあるが、この場所に元々祀られていたのか矢不来天満宮から移されたものかは不明。

ちなみに、正一位稲荷大明神の右側に変わった形の石があったのが気になった。

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