海上自衛隊19500トン型護衛艦(22DDH)新艦名「いずも」、8月6日進水 ヨークタウン級空母と大きさはほぼ同じ - 大艦巨砲主義!
上のリンクのニュースでもあるように、今年の8月に進水式が行われるヘリコプター搭載護衛艦・22DDHの艦名が「いずも」(出雲)という情報が出てきました。
この19500トン級(22DDH)の姉妹艦としてもう1隻・24DDHの建造が来年1月に予定されています。
ひゅうが級(下)と19500トン護衛艦(上)の比較予想図。
学園艦としてはまだ小さいですが、「すごく大きいです…」
それまでのヘリ搭載護衛艦は「ひえい」「はるな」「くらま」「しらね」(比叡・榛名・白根・鞍馬)というように山の名前から採用されていましたが、初の全通甲板のヘリ搭載護衛艦である前級のDDHは「ひゅうが」「いせ」(日向・伊勢)というように日本の旧国名から採用されました。
というわけで、その命名基準の例に漏れず、今回22DDHの艦名が「いずも」(出雲)という報道が出たわけですが、姉妹艦の24DDHの艦名は何になるのか、ちょっと考えてみました。
はじめに、22DDHに命名されたという「いずも」(出雲)は島根県東部の旧国名で、初代が日露戦争で活躍した装甲巡洋艦に命名された名前です。
「出雲」の姉妹艦は「磐手」。この頃の命名基準はまだはっきりしていなくて、「磐手」は岩手県にある岩手山の事で、山岳名から採用されています。
現在まで「いずも(出雲)」と命名された艦はこの一隻しかありません。
ちょうど今年2013年5月に出雲大社は式年遷宮を終えたばかり。ちょうどタイムリーで良い名前ではありませんか。
装甲巡洋艦「出雲」。水に濡れると凶暴化するとかしないとか…
さて、今までの帝国海軍時代からの命名パターンからして、国名に「上・下」、「前・中・後」が付く国名は一部の例外を除いて付けられていません。(例外:丹後・肥前、いずれも日露戦争での鹵獲戦艦)
恐らく、24DDHも帝国海軍時代の旧国名から採用された艦名を付けられるとしたら…、ここはひとつ消去法で候補を洗い出してみます。
・現在まで艦名として採用されたことがある。 ・「上・下・前・中・後」が付くものを除外。 ・海上自衛隊でDDH以外の艦種で採用されたことがある旧国名が付いている艦も除外。 ・「ひゅうが級」の2艦も除外。 ・計画止まり、もしくは建造途中で未成艦として廃艦されたものも除外。 ・帝国海軍時代に初代はロシアから鹵獲した戦艦で2代目は海防艦(島の名前が基準)に命名された「壱岐」を除外。
すると候補としては下記のようになります。
・安芸(あき)
・和泉(いずみ)
・石見(いわみ)
・加賀(かが)
・河内(かわち)
・薩摩(さつま)
・信濃(しなの)
・摂津(せっつ)
・長門(ながと)
・武蔵(むさし)
・陸奥(むつ)
・山城(やましろ)
・大和(やまと)
・和泉(いずみ)
・石見(いわみ)
・加賀(かが)
・河内(かわち)
・薩摩(さつま)
・信濃(しなの)
・摂津(せっつ)
・長門(ながと)
・武蔵(むさし)
・陸奥(むつ)
・山城(やましろ)
・大和(やまと)
この中で、個人的に
・「大和」「武蔵」はそう簡単には採用されない。 ・「長門」「陸奥」も同じく。 ・「出雲」の隣の国、もしくは地理的に近い国名は多分採用されないので除外。 ・平時に火薬庫が爆発して沈没とか…未完成状態で回航中に雷撃受けて沈没とか…、なんとなく縁起が悪いとか採用されなさそうな気がする艦名は個人的に除外。(河内と信濃)
そうすると、
・和泉(いずみ)
・加賀(かが)
・薩摩(さつま)
・摂津(せっつ)
・山城(やましろ)
・加賀(かが)
・薩摩(さつま)
・摂津(せっつ)
・山城(やましろ)
が残ります。
出雲大社の「大社」繋がりで、あえて諏訪大社のある「信濃」という可能性も無きにしもあらずですが…
この残った中では戦艦の名前だった「山城」が本命かなぁと思うのですが以下考察。
「山城」は扶桑級戦艦の2番艦として建造されたもので、現在の京都府が山城国でした。
もちろん、京都なので歴史的にも重要ですし、候補の中では本命かと思います。
もちろん、京都なので歴史的にも重要ですし、候補の中では本命かと思います。
正規空母「加賀」はDDHという艦種的にもバッチリ合うのですが、元々戦艦として姉妹艦の「土佐」と建造されていたのが、「加賀」は空母に、「土佐」は廃艦だから、次こそは2隻一緒にしてほしいというのが個人的な願い。
「摂津」は河内型戦艦の2番艦でしたが、1番艦の「河内」は錨泊中に火薬庫が爆発し沈没という、あまり縁起が良くないというのと、どうせなら摂津と河内は姉妹艦にと思うので上と同じ理由。
「薩摩」は国産初の戦艦で姉妹艦は「安芸」でしたが、出雲と薩摩だと、島根県と鹿児島県で旧国名としては場所が西に偏るし…やっぱり姉妹艦は姉妹艦で一緒にして欲しいし…。ただ「いずも」が第1護衛隊群(舞鶴)に配属となると、24DDHは第2護衛隊群(佐世保)に配属となりそうなので、九州の国名が付けられる可能性も無いとは言い切れません。
残った「和泉」ですが、ちょっと可能性はあります。
「和泉」は日本海開戦で活躍した防護巡洋艦に命名された艦名ですが、元々はチリ海軍の「エスメラルダ」を日清戦争中に戦力の補強として購入したものでした。
エスメちゃんこと防護巡洋艦「和泉」(イギリス生まれ)
んで、「エスメラルダ」から改名するときの候補として選ばれていたのが「和泉」と「出雲」でした。(「エスメラルダ」のエスメと「いずみ」「いずも」は似てたから選ばれたという説がある)
そんな訳で「和泉」も無関係ではないから採用される可能性はあるんですよね。(逆に似てるから採用されない可能性も)
というわけで…
◎山城(やましろ)
○薩摩(さつま)
△加賀(かが)
▲摂津(せっつ)
×和泉(いずみ)
○薩摩(さつま)
△加賀(かが)
▲摂津(せっつ)
×和泉(いずみ)
と、既存の艦名からの候補としてはこのように予想してみました。
あくまでも既存のです!
あとは、大穴として今まで艦名として採用されたことのない旧国名という可能性もあるのですが…
艦名に採用されなかった旧国名としては次があります。
伊賀、志摩、尾張、三河、遠江、駿河、伊豆、甲斐、安房、常陸、美濃、飛騨、出羽、佐渡、但馬、因幡、隠岐、播磨、美作、紀伊、阿波、讃岐、伊予
この中には八八艦隊の計画艦の艦名とされていたものも入っているのですが、個人的には
ひたち(常陸) |
を推したいです。
まず、日本神話という意味でも出雲国(島根県)にはオオクニヌシが祭神の出雲大社があるのに対し、常陸国(茨城県)には武神のタケミカヅチを祀る鹿島神宮がある由緒ある国名だということ。
地理的にも日本海沿岸で西にある「いずも(出雲)」に対して、太平洋沿岸で東にある「ひたち(常陸)」は、「国防」という面でも『西の「いずも」』、『東の「ひたち」』と格好が付くのではないかと。
他にも、茨城県沿岸部は東日本大震災の被災地でもあるから、もし艦名として採用されたら地元の人とすれば嬉しいような…気がする。
それに…
ガルパンの聖地の大洗もあるしな( ー`дー´)キリッ
とまぁ…「ひたち」という言葉というか音も個人的に綺麗だと思うので、上の予想とは別に大穴というかむしろ本命としてコチラを推したいですね
m(_ _)m